述も見られる。 14世紀末頃には、サンスクリット語で「ライオンの町」を意味するシンガプラという名前が一般に定着した。この頃、シンガポールを含むマレー半島を巡っては、ジャワに根拠を置くマジャパイト(Majapahit)帝国とシャム(現在のタイ)が勢力争いを繰り広げていて、スマトラのパレンバン(Palembang)の王子であるパレメスワラ(Parameswara)はマジャパイト又はシャムの攻撃を受け、マレー半島のムア(Muar)に逃げ、マラッカ王国を起こし、シンガポールをその支配下に治めた。同王国は、1511年のポルトガルの占領により滅びてしまった。その後、西欧諸国はシンガポールを交通・貿易の拠点として重要視し、シンガポールを植民地として支配下に治めようと、争いを繰り広げるに至っていく。 植民地となってから以降の主な歴史的事項は以下のとおり。 1819 英国東インド会社、ジョホールのスルタン、シンガポールを統治していたマレー支配者の間の合意に基づき、英国のラッフルズ卿がシンガポールに貿易港を設置。 1824 スルタンによりシンガポールが英国東インド会社に譲渡される。また、オランダが英国によるシンガポールの植民地支配を認める。 1826 マラッカ、ペナンとともに英国の海峡植民地に組み入れられる。 1942 日本、占領開始。 1945 日本、降伏。英国の軍政下に置かれる。 1946 英国の王立植民地となる。 1957 外交、防衛を除き、英国の州として自治を認められる。 1959 第1回の総選挙が実施され、人民行動党(PAP)が51議席中43議席を占め、リー・クワンユー氏が首相となる。 1963 マレーシア連邦成立(マラヤ連盟、シンガポール、サラワク、北ボルネオにより構成) 1965 マレーシア連邦から離脱し、独立国(共和制)となる。アセアン結成・加盟。 1968 ゴー・チョクトン氏が第2代目の首相となる。 1993 初めて直接選挙により大統領を選出。 7 政府・統治機構
なお、シンガポールには地方自治制度がなく、政府は中央政府のみである。 (1)大統領 元首。任期は6年。シンガポール市民による直接選挙により選出。1991年以前は国会議員による選出だった。
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